化粧品・医薬品の工場建設で失敗しないために!設備要件やGMPについて解説 | 工場建設パーフェクトガイド
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化粧品・医薬品の工場建設で失敗しないために!設備要件やGMPについて解説
公開日:2025.03.24 更新日:2025.03.25

化粧品工場を建設する際は、まず目的や予算、立地を明確にし、基本計画を立てることが重要です。工場の稼働には化粧品製造業許可が必要で、換気や衛生管理、防虫対策などの要件を満たす必要があります。
基本設計では動線やゾーニングを考慮し、効率的な設備配置を検討します。GMP対応も求められ、工程管理や記録の整備が重要です。専門業者の選定や施工事例の活用を通じて、衛生的で生産性の高い工場の建設を進めることができます。
目次
化粧品工場は何から始める?まずやるべきことを解説

化粧品や医薬品の製造工場を新たに建設する際、「まず何から始めれば良いのか分からない」という声をよく耳にします。ここでは、工場建設の最初のステップである企画から基本設計まで、押さえるべきポイントを順を追ってご紹介します。
◇1.企画・構想
まず重要なのは、「なぜ化粧品工場を建設するのか」を明確にすることです。既存設備の老朽化や製造ラインの拡張、新製品への対応など、目的によって設計や設備が大きく変わります。また、工場の稼働開始時期や生産能力の想定、予算や立地選定などもこの段階で計画しておくべきです。
基本計画が曖昧だと、後の設計や建設で設計変更が生じ、コストや工期に大きな影響を及ぼす可能性があるため、企画段階でビジョンをしっかり固めることが不可欠です。
◇2.化粧品製造業許可の要件を確認
化粧品工場を稼働させるには、都道府県からの「化粧品製造業許可」が必要であり、その取得には構造設備要件を満たす必要があります。たとえば、作業室は換気が適切で清潔、さらに不潔な場所とは明確に区分されていなければなりません。
また、防虫・防鼠対策や廃棄物処理設備、検査機器の設置も求められます。近年では、エアシャワーや前室の設置、粘着マットや空気清浄機器の導入といった衛生対策を講じた設備が、仕事の依頼を受けやすくなる要素として評価されることも多いです。
◇3.基本設計
要件を把握したうえで進める基本設計では、建物の構造や製造ラインのレイアウト、人と物の動線を明確に計画することが求められます。例えば、交差汚染を防ぐために動線を一方通行にする設計や、作業工程ごとに部屋を分けるゾーニングも重要です。
また、空調・照明・給排水・排気などのインフラ設計も同時に進める必要があり、将来的な拡張性やメンテナンス性を考慮することも忘れてはなりません。ここでの設計精度が、工場の運用効率や衛生管理体制に直結します。
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◇化粧品GMPとは
化粧品GMP(ISO22716)は、製品の品質と安全性を担保するための国際的なガイドラインで、業界の自主基準として採用されています。一方、医薬品GMPは「薬機法(旧薬事法)」に基づき、法令として遵守が義務付けられており、製造販売の許可に直結する極めて重要な要件です。
つまり、化粧品と医薬品ではGMPへの取り組みの法的強制力に違いがある点に注意が必要です。
◇化粧品GMPへの取り組み事例
たとえば、玉理化学株式会社では、化粧品GMPへの対応として4つの具体策を導入しています。
第一に、染料の秤量ミスを防ぐためバーコードと連動した秤量システムを導入し、人的ミスの排除を図りました。
第二に、製造タンクや充填ラインへの作業表示を強化し、工程の可視化によって作業の明確化とトラブル防止に成功しています。
さらに第三に、全工程で手順書と記録類を整備し、品質管理のトレーサビリティを向上させました。手順書は衛生管理、製造、包装、出荷まで幅広い内容を網羅しており、教育訓練や逸脱管理にも対応できるよう進化しています。
第四に、各記録類の見直しを行い、実作業に即した詳細な内容へと更新することで、審査対応力の強化につながっています。
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◇ファクトリア(株式会社タカヤ)

【ファクトリア】は、株式会社タカヤが展開する工場建設のトータルサービスブランドです。「業績が上がる工場」をコンセプトに、従来の3K(キツイ・汚い・危険)イメージを払拭し、3C(Cool・Comfortable・Communication)を備えた空間を提案しています。
屋号 | ファクトリア |
会社名 | 株式会社タカヤ |
盛岡本社 | <住所> 〒020-8588 岩手県盛岡市本宮五丁目5-5 <電話番号> 019-659-2811(代表) |
東京本社 | <住所> 〒112-0004 東京都文京区後楽1-1-10 日本生命水道橋ビル4F <電話番号> 03-3813-8111 |
盛岡中央支店 | <住所> 〒020-0062 岩手県盛岡市長田町1-5オルカ2F <電話番号> 019-653-5181 |
北上支店 | <住所> 〒024-0061 岩手県北上市大通り3-7-26 <電話番号> 0197-63-2111 |
仙台支店 | <住所> 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町3-9-10 仙台日の出ビル2F <電話番号> 022-253-6411 |
四国支店 | <住所> 〒790-0047 愛媛県松山市余戸南3-6-30 <電話番号> 089-995-8740 |
宮古営業所 | <住所> 〒027-0203 岩手県宮古市津軽石12-48 <電話番号> 0193-55-4102 |
高知営業所 | <住所> 〒781-0813 高知県高知市青柳町34-5 <電話番号> 088-821-6788 |
公式ホームページ | https://factoria.jp/ |
2017年にはグッドデザイン賞を受賞し、設計・施工だけでなくインテリア、ブランディング、作業服デザインまで手がけることで、人材採用やモチベーション向上にも貢献します。化粧品工場においては、働きやすい空間が人材確保に直結するため、特に地方企業にとって心強いパートナーといえるでしょう。
株式会社タカヤについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
▼タカヤは建築からSDGsの達成を目指す!タカヤの事業内容と工業建設ブランドを紹介
さらに詳しい情報は公式ホームページでも確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◇三菱ケミカルエンジニアリング株式会社

次にご紹介する三菱ケミカルエンジニアリングは、医薬品・化粧品分野で40年以上にわたり200件を超える工場建設の実績を誇ります。三菱ケミカルグループの技術を活かし、GMP省令やPIC/Sガイドラインに準拠した高品質な設備提案が可能です。
会社名 | 三菱ケミカルエンジニアリング株式会社 |
所在地 | 〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町1丁目2番2号 |
電話番号 | 03-6262-0011 |
公式ホームページ | https://www.mec-value.com/ |
また、工場の最適化においては、生産・物流・情報システムを横断したエンジニアリングに対応。3D設計やバリデーション支援など、工場の立ち上げから運用・保守まで一貫して支援してくれるため、初めてGMP対応工場を計画する企業にとっても安心して任せられる存在です。
こちらも併せてご覧ください。
◇鹿島建設株式会社

最後に取り上げるのは、総合建設業の大手・鹿島建設株式会社です。化粧品工場においては「ブランド価値の向上」をテーマに、建築デザインと機能性を融合させた施設計画を行っています。ゾーニング設計や人・物の動線管理など、生産性と衛生管理の両立を追求した提案が強みです。
会社名 | 鹿島建設株式会社 |
所在地 | 〒107-8388 東京都港区元赤坂1-3-1 |
電話番号 | 03-5544-1111 |
公式ホームページ | https://www.kajima.co.jp/ |
また、化粧品GMPの対応だけでなく、生産管理システムの導入支援、防虫・防カビ設計など、トータルな施設エンジニアリングを提供しています。
こちらも併せてご覧ください。
設計・建設で参考になる株式会社タカヤの施工事例

工場建設においては、衛生管理や作業効率、安全性など、多角的な視点からの設計が求められます。ここでは、株式会社タカヤが手がけた代表的な施工事例をもとに、化粧品・医薬品工場にも応用できる設計の工夫を3つご紹介します。
◇交差汚染を防ぐ工夫を取り入れた事例
神奈川県伊勢原市に建設された工場では、工程ごとにエリアを「汚染区域」「準清潔区域」「清潔区域」に分けるゾーニングが徹底されており、床の色分けによって視認性を高めています。また、出入り口には高気密なドッグシェルターを導入し、外部からの異物混入や空気の逆流を防止しました。
さらに、作業エリアと事務室をガラスパーティションで仕切ることで、視認性と開放感を両立させています。交差汚染リスクを最小限に抑えたこの設計は、化粧品・医薬品工場のGMP対応においても高い有効性を持つといえるでしょう。
◇腐食を防ぐ工夫を取り入れた事例
埼玉県鴻巣市にある食品工場では、調味料や塩分、酸などの腐食要因に配慮し、製造工程の一部にステンレス製のパネルを採用しました。特に水や調味液に頻繁に接触するエリアでは、耐腐食性に優れた素材を適切に選定しています。
内装デザインは黒を基調とし、衛生的でありながらスタイリッシュな印象を演出しています。また、従業員の働きやすさを重視し、静養室付きの休憩室も設けられています。こうした構造上の工夫は、薬液や高湿環境にさらされる医薬品製造ラインにも応用が可能です。
◇温度・湿度管理を重視した事例
愛媛県伊予市に竣工した工場では、製品保管エリアに除湿機能を持たせるなど、温湿度のコントロールを徹底しています。特に冷凍庫は-10℃の環境に設定されており、隣接する乾燥製品保管室には湿気対策として独立した空調システムを採用しています。
さらに、既存工場の稼働を継続しながらの増設工事を可能にする施工手順により、生産の継続性も確保しました。このような設計は、温度や湿度の管理が厳しく求められる医薬品・化粧品工場において、非常に参考になるでしょう。
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▼かっこいい工場デザインでブランドイメージをアップ!興味を引く工場建設例もご紹介
化粧品工場の建設を進める際には、まず企画と構想を明確にすることが重要です。目的や稼働開始時期、生産能力、予算、立地などを検討し、基本計画をしっかり立てることで、後の設計や建設での変更を最小限に抑えられます。
また、工場を稼働させるには「化粧品製造業許可」が必要であり、換気や衛生管理、防虫・防鼠対策、廃棄物処理設備の確保などの構造設備要件を満たすことが求められます。近年ではエアシャワーや粘着マットなどの導入が評価される傾向にあります。
基本設計では、建物の構造や製造ラインのレイアウト、人と物の動線を考慮し、交差汚染を防ぐための一方通行設計やゾーニングを取り入れることが重要です。空調や給排水、照明などのインフラも併せて設計し、将来的な拡張性やメンテナンス性も考慮する必要があります。
化粧品の製造には、品質や安全性を確保するためのGMP(適正製造基準)への対応が求められます。化粧品GMPはISO22716に基づく国際的な基準となっており、一方、医薬品GMPは法令に基づく義務であるため、遵守が不可欠です。具体的なGMP対応策としては、バーコード連動の秤量システムの導入や工程の可視化、手順書の整備、記録類の見直しなどが挙げられます。
工場建設においては、実績のある専門業者を選ぶことが成功の鍵となります。例えば、ファクトリア(株式会社タカヤ)はデザイン性と働きやすさを重視し、三菱ケミカルエンジニアリングはGMP対応の実績が豊富であり、鹿島建設はブランド価値の向上を意識した設計を行っています。
実際の施工事例では、交差汚染防止のためのゾーニング、耐腐食性を考慮した素材の選定、温湿度管理の徹底など、化粧品・医薬品工場に応用可能な工夫が多く見られます。これらのポイントを押さえることで、効率的かつ衛生的な工場建設を実現することができます。
