工場建設でも必要?地鎮祭の費用と持ち物・マナー | 工場建設パーフェクトガイド
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工場建設でも必要?地鎮祭の費用と持ち物・マナー
公開日:2023.12.19 更新日:2023.12.28
工場建設においても、地鎮祭は必要な儀式とされています。この儀式は、工事の安全と成功を祈り、関係者の信頼を築く重要な役割を果たします。地鎮祭は伝統を尊重しつつ、企業の繁栄を願う場として、多くの企業が採用しています。
目次
地鎮祭とは?当日の流れ・費用と持ち物
地鎮祭は、これから始まる建設プロジェクトの安全と成功を願う重要な儀式です。古くからおこなわれてきた儀式として、今もなお多くの人に大切にされています。
◇地鎮祭とは工事の安全を願う儀式
地鎮祭は、建物建設の前に、工事の安全と成功を祈願するためにおこなう、伝統的な儀式です。土地の神様に土地利用の許可を求め、土地利用者の繁栄を祈る意味も込められます。古来より日本でおこなわれてきた儀式で、現代でも多くの建設プロジェクトで重視されてきるのです。
工場建設時の地鎮祭は、工事の安全を祈るだけでなく、関係者同士が顔を合わせ、信頼関係を築く大切な機会でもあります。建物を建てる施主、施工業者、設計者、棟梁、職人などが一堂に会し、工事の成功を願い、神様に許可を請うのです。地鎮祭では大安の日を選び、神様の祝福を受けて建設プロジェクトが始まります。
◇地鎮祭の当日の流れ
地鎮祭の当日は、以下のように進行します。
・修祓の儀(しゅばつのぎ):神主が、お供え物と参列者を清めます。
・降神の儀(こうしんのぎ):神主が神様をお迎えします。
・献饌(けんせん):お供え物が神前に捧げられます。
・祝詞奏上(のりとそうじょう):神様に工事の安全を祈るための祝詞が奏上されます。
・四方祓(しほうはらい):神主が土地の四隅を清めます。
・地鎮の儀(じちんのぎ):施主が鎮め物を埋め、土地の神様を鎮めます。
・玉串奉奠(たまぐしほうてん):参列者が神様に敬意を表します。
・撤饌(てっせん):お供え物が下げられます。
・昇神の儀(しょうじんのぎ):神様にお戻りいただきます。
・神酒拝戴(しんしゅはいたい):参列者が神酒をいただきます。
◇地鎮祭に必要な費用
地鎮祭には、以下の費用がかかります。
・玉串料(初穂料):約3万円~5万円。
・お供え物:5,000円~1万円。
・粗品:5,000円~1万円。
・祭壇設営費:2万円~5万円。
これらを合計すると、地鎮祭の費用は、約6~12万円です。ただし、施工会社によっては、あらかじめこれらの費用が含まれていることもあります。
◇施主が用意すべきもの
地鎮祭を無事に執りおこない、新しい建物の安全な建設を祈願するため、施主は、以下のものを用意する必要があります。
・玉串料(初穂料):神社への謝礼金3~5万円と、別にお車代5,000~1万円。
・供え物:米、塩、水、野の幸(野菜3~5種)、山の幸(果物3種類くらい)、海の幸(乾物の海藻類と尾頭付きの魚)、お酒(一升瓶2本)。
・榊(さかき):玉串奉奠に使用する木の枝を、参列者の人数分。
・枡、湯呑:御神酒用の杯、参列者の人数分。
・半紙:お供え物を盛る際などに、20枚程度使用。
・粗品:近隣住民への挨拶用の品。
地鎮祭の服装とマナーとは?
地鎮祭は、新しい生活を始めるための重要な儀式です。服装やマナーにも気を配ると、この特別な日をよりよくできます。服装はその場の雰囲気に合わせて選び、のし袋の書き方にも注意をしましょう。
◇地鎮祭当日の服装は?
フォーマルかセミフォーマル
地鎮祭に参加する服装は、儀式の重要性と格式を考慮して選ばなければなりません。基本的には、フォーマルかセミフォーマルな服装がよいでしょう。具体的には、男性はスーツやジャケットにネクタイ、女性は落ち着いた色合いのワンピースやスーツなどです。地鎮祭の厳粛な雰囲気に適切で、他の参列者にも敬意を表せます。
天候や季節に応じた服装
地鎮祭は、基本的に屋外でおこなわれるので、天候や季節に応じた服装を用意しましょう。例えば、夏場は涼しい素材の服で暑さ対策をして、冬場はコートやストールで寒さ対策です。ただし、カジュアルすぎないようにして、清潔感と整った見た目を大切にします。同伴する子供に関しても、できればフォーマルな服装を選ぶとよいです。
◇のし袋の書き方
玉串料(初穂料)を入れるのし袋
地鎮祭では、神主への謝礼として玉串料(初穂料)を用意します。それを渡すために入れるのが、のし袋です。適切なのし袋を選び、正しい書き方を把握しておかなければなりません。
のし袋の選び方
のし袋として選ぶのは、白地に金または銀の水引(紐)がついたものです。水引は、一般的に蝶結びとします。何度でも結び直せることから、繰り返しのお祝い事に適しているのです。
のし袋の書き方
のし袋には、表面の上部に「御玉串料」または「御初穂料」と書き、その下に贈る側の氏名を記入します。氏名はフルネームです。連名の場合は、代表者を中心に配置しましょう。筆ペンや毛筆を使用し、丁寧に書くことが大切です。のし袋の中袋には、金額を旧字体で記載し、裏面には住所と名前を明記します。お金は新札とし、向きを揃えて丁寧に収めましょう。
画像出典先:フォトAC
地鎮祭は工場建設時にも必要?
地鎮祭は、産業発展分野の工場建設においても重要で、単なる伝統的な文化的儀式というだけではありません。 多くの企業が、自社の取り組みの安全と繁栄を祈願し、地域社会との調和を図るために採用しています。 伝統の尊重と、現代の産業の進歩との融合といえるでしょう。 この由緒ある儀式を、企業の画期的な事業に組み込んでいるのです。
◇本田謙工機
本田謙工機は、新工場の建設にあたって地鎮祭をおこない、新しい建設プロジェクトの始まりを祝うと共に、工事の安全と工場の繁栄を祈願しました。地鎮祭をおこなうことで、企業は、文化的な価値観を尊重する心構えと、地域社会に対する誠実な姿勢を示せます。
◇高松機械工業
高松機械工業もまた、新北部工場の建設開始に際し、地鎮祭を執りおこなっています。建設工事の安全を祈り、企業の長期的な成長と持続可能な開発目標に向けたコミットメントを示すため、重要な儀式となりました。
◇エッジシステムズ
エッジシステムズでは、新工場の建設に先駆けて地鎮祭を実施しました。厳しい天候となりましたが、新工場の安全と成功を祈る儀式をおこない、地域コミュニティへの配慮も忘れず、建設計画を進めています。
これらの企業は、地鎮祭を行うことで文化的な価値観を尊重するだけでなく、地域社会へのコミットメントを示し、長期的な成長と持続可能な開発目標に向けた取り組みを表明しました。地鎮祭は新工場の成功と地域コミュニティへの思いやりを示す機会として大切にされています。
地鎮祭は、建設プロジェクトの安全と成功を願う重要な儀式で、工事前に行われます。この儀式は日本の伝統で、土地の神様に許可を求め、土地利用者の繁栄を祈る意味があります。工場建設においても、工事の安全だけでなく、関係者間の信頼構築の機会として重要です。
地鎮祭の当日の流れには、神主による清めの儀、神様の招き、お供え物の捧げる儀式、祝詞の奏上、土地の清め、施主による鎮め物の埋め込み、参列者による敬意の表し、お供え物の下げる儀式、神様への帰り儀式、神酒をいただく儀式が含まれます。
費用は約6~12万円で、玉串料、お供え物、粗品、祭壇設営費などが含まれます。施主は玉串料や供え物を用意し、のし袋に適切な書き方が必要です。地鎮祭は伝統を尊重しつつ、企業の安全と繁栄を祈願し、地域社会へのコミットメントを表明する機会として、多くの企業によって採用されています。